こんにちは!カイです!
現在進行中の小説制作から、続きの部分を少し長めに公開することにしました。完成にはまだ時間がかかりそうですが、制作の過程で感じたことや進捗を共有することで、皆さんと一緒にこのプロジェクトを楽しみたいと思っています。
1. 前回の記事はこちらから
過去の公開部分をまだご覧になっていない方は、以下のリンクからチェックしてみてください!
• 第1回:小説制作のスタート!
• 第2回:小説の進捗を公開!
2. 小説の続き
以下に、小説の続きから一部を公開します。制作過程の参考としてお楽しみください!
第1章 中盤:母との緊張感ある会話
「その……おじいちゃんの具合だけどね」
「うん、どうなの?」
母の表情が曇る。実家の台所には出汁のいい香りが漂っているはずなのに、なんだか空気がどんよりしている。
「あまり、よくはないわ。最近ずっと“桜、桜”って繰り返して……まるで、あの人が戻ってくるんじゃないかって」
「……あの人?」
その単語を聞いた瞬間、母が慌てたように言葉を切った。
「……なんでもない。ごめん、つい変なことを口走ったわね」
彼女の視線がわたしを避けるように泳ぐ。
「気になる。誰のこと?」
「別に、深い意味はないのよ。ただ、おじいちゃんが気にしてることがあるんじゃないかって。それだけ」
ぎこちない笑みを浮かべる母を見ていると、まるでわたしの知らない“秘密”を抱え込んでいるようにしか思えない。
(祖父の“桜”への執着と、“あの人”——この二つにはどんな関係があるの?)
わたしの胸の中で疑問が膨れ上がる。そんな空気に耐えられなくなったのか、母は急に振り返って食卓へ戻ろうとする。
「とにかく、おじいちゃんを連れて明日は病院へ行くから。あんたは家でゆっくりしていなさい」
「……わかった」
返事をしながらも、わたしは母の背中を見つめていた。
その背中はどこか、後ろ暗いものから逃げるようにも見えるのは、気のせいなのだろうか。
その夜、居間でうたた寝をしてしまい、ふと目を覚ましたのは深夜近くだった。
テレビは砂嵐のようなノイズを小さく流し続け、あたりは静寂に包まれている。
「……誰か、いるの?」
なぜだろう。金縛りにでもあったみたいに、動悸が激しくなった。暗闇の奥に、人影が動くような気がしてならない。
窓の外を覗き込むと、かすかに月明かりに照らされた庭の桜が、ざわりと枝を揺らした。
「やっぱり気のせい、かな……」
胸元をさすりながら視線を落としたそのとき、敷居の近くに何かが落ちているのが目に入る。
それは、古びたモノクロ写真の切れ端。
画面の隅に「桜雪町駅」と書かれた看板の文字が見える。それなのに、そこに写っている人の顔が、切り取られたかのように消失している。
「なに、これ……?」
ぞくり、と鳥肌が立つ。まだ祖父にも母にも見せていないが、誰がこんなものを——。
すぐに尋ねようかと思ったものの、深夜の静寂がわたしを飲み込みそうだった。
まるで、見てはいけないものに触れてしまったような、息苦しさに包まれた。
そしてわたしは、胸の高鳴りを抑えられないまま、その切れ端を握りしめる。
「ここには、何かが隠されている……」
直感がそう告げていた。
3. 今後の予定
① 完成後の予定
今回制作している小説は、内容次第で収益化も視野に入れていますが、初めての挑戦ということもあり、ひとまずブログやSNSでの共有に止める予定です。皆さんとの交流を通じて、次の作品に向けた改善点を見つけられたらと思っています。
② 次回の公開計画
制作が進むごとに、さらに魅力的な部分を少しずつ公開していく予定です。
4. まとめ:挑戦中の物語を一緒に楽しもう!
今回の公開部分では、物語が次のステップに進んでいきます。完成にはまだ時間がかかりますが、ブログやSNSを通じて制作過程を共有していきますので、引き続きお楽しみください!