小説の続きを公開!物語が新たな局面に進展します

こんにちは!カイです!

進行中の小説制作から、さらに続きの部分を公開します。物語が新たな局面に進み、登場人物の行動や背景が少しずつ明らかになっていきます。今回も長めに公開しますので、ぜひお楽しみください!過去の公開部分をまだ読んでいない方は、以下のリンクからぜひご覧ください。

 


1. 前回の記事はこちらから

 


これまでの物語をまだご覧になっていない方は、以下のリンクをチェック!

 

• 第1回:小説制作のスタート! 

https://t.co/11pc4HaEhP

• 第2回:小説の進捗を公開! 

https://t.co/luPGFWDkJt

• 第3回:物語が進展した一部を公開! 

https://t.co/ObzvFvdqyZ

• 第4回:続きを公開!

https://t.co/kfvYmO6lQ6

• 第5回:続きを公開!

https://life-with-ai.hatenablog.com/entry/2024/12/27/064144

• 第6回:続きを公開!

https://t.co/rXuGRNHxB0

 

 


2. 小説の続き(今回の公開部分)

 


以下に、さらに進展した物語の一部を公開します。登場人物の行動や世界観がさらに深まる展開をお楽しみください!

 

 

 

第8章 冒頭:迫る祭りと、母の苦悩

 

 

街角から聞こえる太鼓や笛の音、商店街に吊るされた赤い提灯――すべてが祭りの訪れを告げている。

けれど尚美の胸は、どこか落ち着かないままだ。

 


「おじいちゃんは、祭りの日までに退院できるのかな……?」

病室の窓から見下ろす景色は、日ごとにピンク色を増している。桜の開花はここ数日で一気に進み、町中が白に近い淡いピンクで埋まっていた。

 


「尚美」

振り返ると、母が小さく息を吐きながら立っている。

「今日の午後、先生から検査結果について話があるって。……あんた、来られる?」

「うん、行く。……おじいちゃんが話してた“あのひと”のことも、ちゃんと聞きたいから」

 


母はその言葉に、また視線を伏せる。

「それは……今はまだ……」

 


(やっぱり、お母さんは何かを知ってる。祖父と“あのひと”の間に、何があったの?)

 


病室を出ていく母の背中には、どこか後悔の色がにじんでいるように見えた。

 

「おじいちゃんが会いたがってる相手なんでしょ? だったら、どうしてお母さんはそんなに否定するの?」

尚美が詰め寄ると、母は唇を震わせたまま首を振った。

「私は……。おじいちゃんを苦しめたくないだけよ。あのひとがもし見つからなかったら、あのころの傷が、また開いちゃうかもしれないじゃない」

 


その言葉に胸が痛む。

「それでも……会いたかったはずなんだよ、おじいちゃんは」

母は泣きそうな顔で、しかし何も言わずに立ち尽くした。

(——家族を想う母の気持ちも、わたしには痛いほど伝わる。でも、わたしも祖父のために進まなきゃいけないんだ)

 


第8章 終盤:手がかりを見つける転機

 

ほこりをかぶった“仮保管台帳”と書かれたファイルを開くと、びっしりと手書きの文字が並ぶ。

「藤沢 健太……じゃなくて、こっち。石田……伊藤……」

健太が指で追っていくと、「井上 千恵子(仮名)」という名前の横に小さく**“桜雪町駅にて一時下車。翌月再来予定”**とメモがある。

 


「これって……ちょうど昭和〇〇年のさくら祭りの時期だよね?」

どきりとする。祖父がいつも日記に書いていた時期と合致する。

「この千恵子さんが、あの写真に写っていた女性なのかな……」

 


健太は畳みかけるように言う。

「‘再来予定’って書いてあるけど、記録がそれっきり途切れてる。もしかして、来られなかったのか……」

 


不意に胸が締めつけられた。祖父がホームで待ち続けた夜桜。そこに現れなかった彼女。

「理由が何だったのか、知りたいね。……わたし、探してみる」

“井上 千恵子”という名前を頼りに、尚美は最後の糸を手繰る決意をする。

 


※ここで決定的な“名刺代わり”の情報(名前・当時の住所など)が見つかり、最終的に彼女の行方を探す布石になる。

 

第9章 「祭りの夜、再会」

 

打ち上げ花火のような歓声が、夜空に溶けていく。桜雪町最大の行事、さくら祭りが始まった。

 


尚美は人ごみをかき分けながら、祖父がいる病院の駐車場へ急ぐ。

そこには、車椅子に乗った祖父の姿があった。弱々しいけれど、まなざしにはかすかな光が宿っている。

「……お前が連れてってくれるのか、あの桜の下へ」

祖父の声はしわがれているが、確かな意志がこもっていた。

 


「うん。おじいちゃんの代わりに、会いたい人を探してみたんだ。まだ全部はわからないけど……せめて、桜の下で待ってよう?」

祖父は表情を崩さないまま、そっと頷いた。胸の奥で何かが弾けそうになる。

(おじいちゃん、もう一度あのときの約束を果たしたいんだね……)

 

 

「すごい……駅がまるで、巨大な桜のトンネルみたいだ」

健太が感嘆の声を漏らす。駅構内のいたるところに提灯が吊るされ、ピンク色に染まった桜がライトアップされている。

 


祖父はゆっくりと頭を上げる。

「まさか……こうしてもう一度、この景色を見られるとはな……」

その横顔は、涙をこらえているようにも見える。

 


「……あのひと、来てくれるかな」

祖父が小さく呟いた瞬間、尚美の肩越しに、母が何かを言いかけた。

しかし、その時だった——

「えっ、あれ……!」

健太が指差す先に、人混みの向こうで桜を見上げている女性が立っている。

 


「あの写真の……!」

尚美の胸が一気に高鳴る。わずかに面影が違うかもしれないが、若い頃の写真で見た女性と不思議なほど似ていた。

「おじいちゃん……あそこに、あのひとが……!」

祖父の眼差しが、その女性を捉えたかどうかはわからない。けれどその瞬間、夜空から花びらが一斉に舞い降りてきた。

“まるで雪のように降る桜”とは、まさにこの光景のことだろう。

 


(ついに再会のときが訪れる……?)

心臓が激しく鼓動し、尚美の視界は涙で滲んだ。

 


3. 今後の予定(簡潔に)

• 進行状況:物語のクライマックスに向けて、ストーリーが加速中です。

• 公開計画:次回も進捗に応じて、物語の一部を公開予定です。

• 収益化:今回は収益化の予定はなく、ブログやSNSでの共有に止める方針です。

 


4. まとめ:物語の進展を引き続きお楽しみください!

 


今回の公開部分では、物語がさらに深まり、新しい展開が描かれています。次回も続きの公開を予定していますので、引き続きお楽しみいただければと思います!